2月17日(木)夜 京都 路上にて

思いがけない展開になりましたね
イサク&涼  
(夜。京都の古い家屋の前の道。門柱の脇に小さな古い木の看板が張り付けられている。文字は、『御刀研ぎ 一条』。
 二人で門を見上げて)

イサク:
 締め出しをくってしまった。なんとも、偏屈な爺さんだ……本気で、ここで待つつもりですか。夜は冷える。どこかに泊まって、明日出直しましょう。待ったところで、何も変わりそうにない。

涼:
 時が惜しい。向こうが折れるまで、ここで待つ。(門塀横に腰をかけ、イサクを見上げて)お主は戻れ。わざわざ付き合う必要もないぞ。

イサク:
 (苦い表情)ここまで来て、それはないでしょう(ため息ついて、隣に座る)……しかし、こんなところに腰をかけて、私たち、捕まりませんかね、警察に。

涼:
 なんの。捕まる前にはり倒せばよかろ。

イサク:
 (無茶苦茶だな、この人……)
 ………そこまでして、助けたいですか。お兄さんを?

涼:
 (目を剥いて)当たり前じゃ! 兄上をお助けするために、たとえばこの目が要るというならば、両方くれてやっても良い。
この足が要るというならば、腕もおまけにつけてやろう。
 兄上は、私の何より大切な方じゃ。
ただ一人の……かけがえのない、兄上じゃ。
Date: 2005/02/17

一体どんな方なんです、桜木さんって。

イサク&涼
イサク:
 私はお会いしたことがないので、想像するしかないですが、随分と、人に好かれる方なんでしょうかね? 桜木さんというひとは。

涼:
 (大きくまばたきして)兄上かの?
どのような男かと聞いておるのか。
 (………深く、眉を寄せ、暗い空を見て)そうじゃのう……一言で言うなれば、まぁ、おっとりさんかのぅ。

イサク;
 オットリ、サン?

涼:
 なんとのぅ、のんび〜りした感じなのでの。ほれ、あれじゃ、「ドラえもん」ののび太くんが大きくなった感じかの。私しゃ、あの番組が好きでのぅ。あぁいう便利な雪だるまがいれば、さぞかし良いかと思うがのぅ。あ、いや、雪だるまは「ドラえもん」の事なのじゃがの? ぬ? お主にはわからんか?

イサク:
 ………(黙って顔をしかめ、考え込む。想像できないらしい)はぁ。

涼:
 そうじゃのう(さらに考え込み)!
口癖は「婚期が遅れる」での。キレイなおなごが店に来ると、とたんにそわそわしてしまうの。
 じゃが、うまくたちまわれやせんのじゃよ。なにしろ、根がオクテじゃからのぅ……見場は我が兄ながら、そうは悪くないと思うのじゃが、悔やむべきはあの性格じゃな。どうも、すぐに「私なんか」と言うてしまう。
 それでも、小さ子にはとても好かれるの。遊ばせておくと、何日でも遊んでおるじゃろう……そんな方じゃ。

イサク:
 (どうしても想像できなくて、面倒になったらしい、乱暴に頬杖をつく)はぁ。
Date: 2005/02/17
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