| イサク
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あなたか…… どうしたんです? 何がおかしい。 何を笑っているんです?
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Date: 2005/02/18 |
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イサク
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あぁ……これは、そうか。 私は夢を見ているんだな。 (で、なければ、あなたが私にそんな艶やかな格好をしてみせるとは思えない!)
おかしなことだ。 風呂にも入って、すべて洗い流したはずなのに、まだ、あの人の香りがする。 あの人の肌の気配がする。
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Date: 2005/02/18
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| イサク
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調子を……狂わされどうしだ。このご時世に、何が悲しくて路地で夜明かしだ? それに付き合う私も私だ。 今さらだが、信じられん。 馬鹿馬鹿しいにもほどがある。
誰が考えてもわかることだ。 方法なら、ほかに千も万もある。 なのに、どうして、あの人にはそれがわからない? 理解しがたい馬鹿女ではないか。 それがわかっていながら、気付くと、こちらが引きずられている。
あの、強さは何だ。
己の生き方を毫も疑わない。 あのゆるぎなさはどこから来る? どうにも………不可解。
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Date: 2005/02/18
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| イサク
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そも、最初の晩…… どうして、私はあの人の部屋へ足を向けた。何を考えていた?
……馬鹿馬鹿しい。 何も、だ。
並べるべき理由ならば幾らでも浮かぶ。が、自分を相手にそら言を並べるほど、愚かにはなりきれんさ。
認める。 私は、何も考えていなかった。 ただ、そうせねばならぬと思っただけのこと。あの人と……話さねばならぬと。
……声。掌。匂い。息。唇。
どうしてあの日の事を考えただけで、何もかも、こうもリアルに蘇る?
欲っしているのか。
私は。
欲していているのか? 本気で?
暴れ馬のような、あの常識知らずの、兄しか見ていない、破天荒な姫のすべてを。
本気で?
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Date: 2005/02/18
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イサク
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……笑止。 考えがまとまらん。 どうして、こうも思考が乱れる?
この……息苦しさや胸狂おしさは、どうしても手に入らぬ玩具を前に、泣いて駄々をこねる子どものものか。
……どうすれば手に入れられる。
かの人の魂は強い。
私が少々策を弄したところで、堕ちるような珠でもない。
かの人の魂は強すぎ、そして、護ろうとするものを、あまりにも強く想いすぎている。
葛葉の姫。
あなたを手に入れるために、私に必要なものは……
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Date: 2005/02/18
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欲することと手に入れることは同義でなければならない
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| イサク
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Date: 2005/02/18
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【Next】(2月18日(金)涼様備忘2へ)
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