2月19日(日)深夜 葛葉神道家屋敷 涼の居室

おぉ……!
有坂&涼  
涼:
 ……気がついたか!

有坂:
 姫さま……?
と、いうことは、ここは葛葉のお屋敷で?

(涼、黙って頷く。有坂、小さく息をつき)

有坂:
 申しわけありません………

涼:
 うぬ?

有坂:
 『太郎』たち。死なせてしまいました。

涼:
 (苦笑して)……そういうと思うたわ。
お主はなによりまず己の心配をせよ。
Date: 2005/02/19

何があった?
涼&有坂  
涼:
 何があったのか、話せるのならば、聞きたい。お前にには悪いが、お前を襲ったものは、おそらくは兄上に害なそうとした不届きものに違いないでの。

有坂:
 ………わかりませんでした。何も。あまりに、相手が早すぎて。でも………あれは、魔ではありませんでした。
 ひどく、『太郎』たちが戸惑っていましたから。

涼:
 (眉を寄せ)その事ならば、私もかねてより疑いを持っておることが一つある。
 有坂……お主の目には、どうとれた?

有坂:
 深く襤褸のような外套を被り、顔を隠した奴ではありましたし、空から、急に降りてきて、走る私の車の上に立ちました。
 それだけ考えれば、おおよそ信じられませんが、姫さま。
 おそらくは、あれは……「人」かと。
Date: 2005/02/19

やはりそうか……!
涼&有坂  
涼:
 (目を細め、小さくゆっくりと頷く)
 したが、そのような事が果たして人に可能であろうか。
 魔をしのぐほどに、魔のように動く……私より、人の世界の事はお前の方が詳しかろう。
 何か、思い当たる者はおらぬか。

有坂:
 (涼を見上げ、少し笑って)
 もしそのような事が可能な人間がおりますといたしましたら、私は、姫さまくらいしか存じません。

涼:
 (思わず苦笑して)
 残念じゃが、それなら、私はお前をからかうほど暇ではない。

有坂:
 (涼を見上げ、少し不思議そうな顔をする)

涼:
 ぬ? どうした……?
Date: 2005/02/19

もぅ良い。ご苦労じゃった。
涼&有坂  
有坂:
 姫さま。もしや、お疲れですか。

涼:
 ……まぁの。ここ数日、バタバタじゃったで……なに?、それほどにやつれておるか?

有坂:
 いえ、そんなことは。ですが、ただ。

涼:
 ただ?

有坂:
 (何事か言いかけて、やめる)いいえ、私の勘違いでしょう。なんとなく、眸の色がお陰りになったように………あ、うわッ、なんてことだ、私ときたら、姫さまのお膝を借りているんですか!(慌てて起きあがろうとする)

涼:
 動くな……!
馬鹿者が、そのような事を言うておれる体ではないぞ。
 このまま、朝まで、気をおくり続けてやるで、お前は目を閉じて、『太郎』らの仇を討つため、明日の朝目を覚ますことだけ考えよ。
 ……まったく、普段はふてぶてしい奴が、急にしおらしゅうなると、こちらの調子が狂うわ(苦笑)。

有坂:
 えぇ……ッ?で、では、ずっと、姫さまが、私の看病をしてくださっておられたのですか? お屋敷の巫女さんではなく?

涼:
 お主の体には、ほとんど「気」が残されておらなんだのじゃ。他の巫女たちでは、対処できんだったでな。

有坂:
 いやしかし……姫さまの膝枕なんて、想像したこともなかった。なんか、あり得なさすぎて、ゾッとしないなぁ………室内に変な噂でもたって、今後の昇進に差し障りがなければいいんだけど(真顔で呟く)。

涼:
 (絶句して)お、お主という奴は、あ、あいもかわらず、この………ッ!
 ふ……ふふ(引きつり笑い)。おおさ、ならば、ここで引導渡してやっても良いのじゃぞ……!(怒りで片頬がぴくぴく……)
Date: 2005/02/19
Next】(2月20日(日)早朝 葛葉神道家 廊下へ)
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