アリュテ: あぁ……(どうでもよさそうに)そういえば、あの黴臭い学校に、しばらく好んで顔をだしていたこともあったね……そうか。お前、あのときの(赤い杯に入った酒にちょっと口をつけ)別に誰に招かれたという訳でもないよ。最初は、上の茶店にいたのだけれどね(……ニッとして)こちらのお屋敷の方がおもしろそうだから、来てみた。悪くないおもてなしだね。
有坂: (巫女たちの目に焦点があっていないのを見て、静かに焦る)アリュテさまが操っておいでか………し、しかし、姫さまがいらっしゃるときに、これまでこのような事が起こることはついぞなかったはず。 ……いや? そういえば、新たに作られた式鬼の動きが悪いと、おっしゃっておいでではなかったか。 姫さま………まさか、お力が。
アリュテ: (ニッコリと微笑んで杯をあげ)どうした! 昔のよしみだよ。一献やろう。来い!
有坂: (大慌て!)は、はッ!(ひぃ!姫さま!どうか見つけて助けに来てくださいぃぃぃ!)
アリュテ: 思い出したよ。お前は、昔から魔に好かれるたちだったものねぇ。まだ、その性質は変わってないみたいだけれど。 最近、ボクはずっとこの国にいるんだよ。ちょっと居心地の良い場所を見つけてしまってさぁ……まぁ、ずっとっていっても、どこまでそうなるかはわかんないけどね。でも、今のところは満足しているんだ(有坂に酒をつがせながら)これからは、ちょこちょここっちにも遊びに来ようかなって思ってるとこ。 上の店の主と、ボクのところの住人が仲良くてね。だから、お前にも会う機会がまた増えるだろうな。どうか、ヨロシクね!
有坂: (そ、そうか……兄君さまのお店のお客さまで……!さ、桜木さま、お恨みします……!)
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