イサク: (笑っている涼を前に、笑わない。ただ、自分の掌をずっと見つめ、そして、自分の体で感じたことを確かめるように、両手で自分の肘を強くつかみしめ、低く、唸る) あなたと……いう人はッ!
涼: (言葉の脈絡がわからない。首をかしげ)な、なに? 怒ったのか、イサク。 したが、自分で見たいと言ったのではないか! あらかじめ、どんな場所かいわなんだ私が悪いというのか? まぁ……そう言われりゃ、そうかもしれんがのぅ(困ったように、頭を掻く)
イサク: (思いを押さえつけるように、激しく、低い声で、唸る。口走った言葉は英語で、涼にはわからない。そののち、何かを噛みしめたかのように、世紀末的な笑みが、その頬に浮かぶ) こうなっては……あなたを……どうでも、手にいれなければ済むまい。 誰も反論はできぬ。いや、されたとしても、構うものか。 あなたは、私にこそ、必要な人だ。 あなたを得てこそ、私は次のステップへ進める。 間違いなく……あなたは、運命が私のために用意した、私のためのものだ!
涼: (怪訝げにイサクを覗き込んで) お、お主。大丈夫か? いささか、刺激か強すぎたか。 もともと、体調もあまりよくなかったようじゃでのぅ……う、ぬッ?
(イサクの右手がその手に触れた瞬間、目の前が真っ白になり、その場に膝をつく涼)
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