2月22日(火)深夜 葛葉神道家(2)

逢うべくして逢ったとは思いませんか
イサク  
イサク:
 だが、いつまでも、そうしてはいられない。
 涼さん……私たちは、逢うべくして逢ったのだと思いませんか。
 あなたには私が必要だ。
そして、私にとっても、それは同じこと。

 ……私の話を良く聞いて戴ければ、おのずと答えはでようもの。
 あなたは、私と来るんです。
この、不自由な籠から抜け出して。
 あなたのための世界へ。
私なら……お連れできる。
 あなたを……愛している、私なら。
Date: 2005/02/22

やめぬか、イサク!
  
涼:
 あ……(愛している、という言葉の重みに声をなくしてイサクを見上げ、その後、顔を思い切り背け)
 や………やめぬか、イサク!
お主の言うておることは無茶苦茶じゃ!
 さっぱり筋が通っておらぬ……
今日はもう、部屋に帰れ!
 そして考え直せ。

 お主はいま、熱に浮かされたようになっておるだけじゃ。きっと、根元を覗いてしもうたせいじゃろう。何かのネジが飛んだのよ。

 さぁ。私も今宵のことは忘れる。明日の朝には、何もかもなかったことにしてやるで、今すぐ私から離れよ!
Date: 2005/02/22

この、強情っぱり……!
イサク  
イサク:
(涼の言葉に、思い切り顔を厳しくして)
 どうして認めない?
私まで怖いのか。
 判っているはずだ、あなたには私しかいないと!
(涼がいつまでも自分の方を見ず、無視の姿勢を崩さないのに、おおきく深く眉を寄せ)
 えぇ……この、強情っぱり……!
(ふと、何か思いついたように、顎をあげ)
 まさか、彼の事を考えているんですか。
あの男が、あなたの「運命の相手」だと?

涼:
 (思い当たるふしがなく、顔を顰める)違う。私は、お主のことをどうとも思っておらぬと、そう言いたいだけじゃ。
 あの男とは誰のことじゃ……?

イサク:
 (涼の言葉をまるで信じていない。その目に、青白い炎が燃えている)
 ………有坂岳彦。

涼:
 (唇を歪めて)
 お主は……まだそんなことを言うておるのか!
 有坂のことなど、何も考えておらん。
お前のこともじゃ!
 今、私の頭の中は往く方の知れぬ兄上のことで一杯じゃというておる。
 聞き分けよ、この阿呆!
Date: 2005/02/22
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