イサク: (叫んだ反動で、涼が全身を痛みにのけぞらせ、歯をくいしばってそれをこらえているのに、いささか呆れた顔をして) 何をそんなにムキになるのか……… この期に及んで、もうあなたには打つ手もないでしょう? 夜は長い。一度でわからぬようなら、何度でも……あなたが私と共に過ごして、気を変えるには、十分な時間がある。私は、喜んでお付き合いしますよ。
涼: (さすがに青ざめ、表情を失って、イサクを見上げる) この………外道がッ! (悔しさがこみあげてきて、唇を噛みしめる。なすことが何一つかなわず、ただ顔を背けることしか出来ない。怒りに火照り、きつく閉じた瞼が、小さく震える)
イサク: (少し、困ったように鼻頭に皺をよせ、その横顔を見下ろす。が、憎々しそうに虚空を睨んだ涼の眸から、涙が溢れ出すのを見て、一瞬、顎をひく) …………。
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